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マラソン

2019/5/23

【全5回連載企画】Sonar Pocket eyeronさん「走る、その先へ」第4回 記録だけでは見えない、その裏側にあるもの。

アーティストでありながらアスリートの一面も持ち、最高記録はフルマラソン2時間43分45秒(2017年大阪マラソン)。そんな二刀流アーティストSonar Pocket eyeronさんに「走る」をテーマに、その魅力やエピソードをお伺いしました。みんな誰もが初心者ランナーからのスタート。eyeronさんはどのように走る魅力に引き込まれていったのでしょうか。

第4回 記録だけでは見えない、その裏側にあるもの。

――ともすれば、「結果(タイム)」だけがフューチャーされがちですが、その裏側にはスポットライトを浴びていない側面もあるはずです。今回はそんな「裏話」をお伺いできればと思います。第2回目でもお伺いをしたのですが、沿道の方の応援や一般ランナーの方とのふれあいについて、eyeronさんはどのようにお考えでしょうか。

マラソンは「よーいどん」で何万人ものランナーが同じゴールに向かって走る競技です。1人で走っていても想いは全員一緒。自分の心に「頑張れ」と投げかけるより、沿道からの声援の「頑張れ」の方が何倍も力になります。ランナー同士、キツイ場面で互いに声を掛け合っていることも本当に多いです。僕も終盤、ペースが落ちてきたランナーの方には必ず声をかけるようにしています。マラソン大会によっては、沿道の応援の方が入れないエリアや、極端に沿道の応援の人が少ないところもあるので、そういうときこそランナー同士、助け合いの精神で乗り越えていると思います。同じゴールを目指すランナーの皆さんのことを本当にリスペクトしていますし、声援を送ってくださる皆さんには毎回大きな後押しをしてもらっていると、心から感謝しています。

――自己ベストを出された大阪マラソンでは驚きのエピソードがあるとお聞きしましたが、お伺い出来ますでしょうか。

大阪マラソンは大会前日のEXPOでのゼッケン受取が必須なのですが、EXPO前々日が北海道でのお仕事だったので、EXPO前日に大阪入りの予定でした。そんな中、空港のトラブルで予定の飛行機が突如欠航になり、翌日の振替便の手配もつかない状況になってしまいました。僕をなんとか大阪に向かわせようと、マネージャーが空港で一夜を明かしてくれて、翌朝の振替便の抽選に参加。奇跡的に始発便の1席を確保してくれたおかげで何とか大阪にたどり着くことが出来ました。

――大会への参加自体が危ぶまれる状況だったのですね。そんな中、大会に集中するのは難しい状況ではありませんでしたか?

実は大阪マラソンに参加するにあたり、「この大会で2時間45分を切ります!」と色々なメディアの皆さんの前で宣言をしており、密着取材も受けさせてもらっていました。大阪マラソンのEXPOにゲスト出演をさせていただく予定もあったので、本当に落ち着けませんでしたね。大会前日、皆さんに気を使ってもらい、すごく良いホテルを用意して下さったのですが、それもかえって緊張してよく眠れませんでした。(笑)

――万全の状態とは言い難い中でのスタートとなってしまった訳ですが、結果は自己ベスト記録の2時間43分45秒。何がeyeronさんの力になったのでしょうか。

そのような状態であることは、密着取材をして下さったメディアの方も周りのスタッフも皆知っていたので、随分と心配をかけてしまいました。そもそも大会への出場が物理的に危ぶまれる状況だった訳ですし(笑)。「2時間45分を切ります!」と宣言をしていたものの、正直その時の自分にそんな実力は無かったように思います。30Km走の記録を見ても、少し足りないかなと感じていました。でも人は不思議なもので、火事場の馬鹿力という言葉があるように、時に能力以上の結果を出してしまうことがあります。目標を思い切り外に発信することで自分自身の逃げ場を無くし、2時間45分を切るしかない状況を作り出しました。正直プレッシャーはありましたが、ファンの皆さんが大きな声援で後押しをしてくれましたし、関係者の皆さんやスタッフの手厚いサポートもまた、大きな力になりました。メンバーが10Km地点と20km地点で応援に来てくれたことも、本当に心強かったです。自分一人では、この記録は生まれなかったと思います。この経験で、人は環境づくりで大きく変われるということを、自分自身で証明できたと思っています。

――記録を出した時の関係者の皆さんの反応を教えてください。

実は20Km通過地点の記録では目標達成が危ない状況でした。そこから、後半巻き返しての記録達成だったんですね。ゴール地点で待っていてくれた関係者の皆さんやスタッフはその状況を知っていたので、本当に喜んでくれて、泣いてくれた方もたくさんいました。ゴールに向かう最後のコーナーを曲がったら、僕たちSonar Pocketの音楽が大音量で聞こえてきて・・・地元のラジオ局の方がかけて下さったようで、本当に嬉しかったです。

――まさに感動の瞬間ですね。メンバーの皆さんの反応はいかがでしたか?

ko-daiは大勢のスタッフや関係者の方と一緒に喜んでくれましたが、リーダーのmattyだけは冷静な態度で「まだまだいけるなっ」と、すでに次のビジョンを見据えていて、その様子にはビックリでした(笑)。

――改めて目標を達成された、その当時を振り返っていただけますか。

たくさんの点と点が繋がって生まれた奇跡の瞬間だったので、ライブとはまた違った大きな達成感を感じましたし、だからマラソンはやめられないって強く思いました。何よりうれしかったことは、自分が目標に向かって頑張っている姿を見てもらえたことだと思います。レース後のSNSでファンの方から「私も頑張る力をもらいました」というコメントを見て、頑張ってよかったなと心から思いました。

――本当に素晴らしい瞬間だったんですね。素晴らしい記録であるが故に、ご自分の記録がプレッシャーになることはありませんか?

今は逆に、その自分が出した記録へのプレッシャーを楽しんでいます‼2時間43分は通過点でしかないと思っています。マラソンは走って前に進む競技だからこそ、後ろは振り向かず、次なる目標に向かって挑戦するだけです。夢は見るもの、目標は叶えるもの、手に届きそうだからこそ挑戦していきます。またターゲットレースでしっかりと有言実行、目標を達成して、応援してくれているファンの皆さんに頑張る勇気や信頼を届けたいです。

――自己ベストを出した大阪マラソンにはそんな裏側があったんですね!eyeronさんの記録の裏側にある素敵なエピソードと今後への熱い想いを聞かせていただきました。
次回はいよいよ最終回。「全ての走る仲間へのメッセージ」と題し、ランナー仲間である皆さんへ向けてのメッセージをお伺いします。どうぞご期待ください。

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