カテゴリー選択

お役立ちコラム

マラソン、トライアスロン、自転車などのスポーツ関連や大会に向けての準備など
お役立ち情報を発信しています。ぜひご覧ください!

その他

2019/12/12

(後編)アスリートビューティーアドバイザー・花田真寿美が説く、スポーツする女性にメイクが必要なワケ

学生時代はバトミントン選手として活躍し、現在は、アスリートビューティーアドバイザーとして活動する花田さん。トップアスリートはもちろん、スポーツを楽しむ一般女性にもアドバイスをすることがあるという花田さんに、スポーツメイクの“いろは”を聞いた。スポーツメイク初心者に向けたアドバイスを参考にしてみてほしい。

──「アスリートビューティーアドバイザー」は、聞き慣れない職業なのですが、どのようなお仕事なのでしょうか?

花田:スポーツ選手を対象に、メイクサポートをしています。例えば、試合時やメディア対応、表彰式前などに、メイクアップやメイク直しをしたり、メイク講座の講師をしています。現役アスリート、元アスリート、男女を問いません。また「内面と外面を合わせて磨く」プログラムを選手たちに伝えたいため、食事やスキンケア、女性のカラダ、ファッションについてなど各専門家の方々の講座をコーディネートしています。

──アスリートビューティーアドバイザーとして活動しようと思ったきっかけは?

花田:バドミントン選手だった頃は、部活動に専念するために、おしゃれが出来ない環境で、自分の見た目にずっとコンプレックスがありました。引退後、モデルに転身するきっかけがあり、そこで外面と内面を磨いていくと、前向きになれたり、コンプレックスが克服されたり、積極的に行動できるようになっていくことに気づきました。その時に「これは現役の時や引退後のキャリア・新しい目標を考えるときに必要なことだ」と感じたことがきっかけです。

また、自分がモデルに転身したばかりの頃、体重やスリーサイズという、目に見える部分だけにストイックになりすぎて、摂食障害になってしまいました。その時に、ほしい数字は手に入れていたけれど、ココロは全く幸せではないということを痛感しました。そのような経験から、メイクの技術を伝えるというより、メイクを始めとするプログラムで内面の変化を感じ、自己肯定感を高めてほしいなという想いで活動をしています。

──スポーツをする時は、すっぴんの方が良いという声もありますが、メイクをすることのメリットを教えてください。

花田:日焼け止め・下地は、紫外線や外気、乾燥から「お肌を守る」役割があります。すっぴんで運動することは、お肌によくないことも多いので、私はオススメしていません。そしてスポーツをする時間を更に楽しむためにも、メイクは取り入れてほしいです。私は、すっぴんで外に出るとなったらなるべく誰にも会わないように、目が合わないように目線を落とし、コミュニケーションも消極的になってしまいます。メイクをするだけで目線が上がり、他のランナーと挨拶をする瞬間さえ生まれるので不思議です。

──スポーツをするときのメイクと普段のメイクは何が違うのでしょうか?

花田:大きく分けると違いは3つあります。汗に強い、ユニフォームになじむ、健康美を表現するというところです。汗に強く崩れにくいメイクにはテクニックやオススメのアイテムがあります。(前編を参照)運動をする時も美しくいたいというのは、多くの女性が共感する部分だと思います。

──これまで数多くのスポーツ選手にメイクをされてきたと思いますが、特に印象に残っている出来事はありましたか?

花田:以前、ポーランドで開催されたワールドゲームズで、選手が負けた直後にメイクをする場面がありました。悔し涙を拭いながらメイクを施す経験は初めてだったので、どのように声をかけたらいいのかと戸惑いを感じましたし、選手と向き合うことが前提にある仕事だと改めて感じ、身の引き締まる思いでした。また、現役のアスリートがメイクレッスン後に「後輩たちにも教えてあげたい!」と嬉しそうに話してくれたことも印象的です。

──スポーツ選手に関わる時に気を付けていることは何ですか?

花田:特に気を付けていることは2つあります。
まずは、基本的なことではありますが、関わらせていただく選手やチームのことや競技のことを勉強します。実際にお会いすることになる前に試合や練習を観に行ったり。競技の特性や選手のことを知ろうとすることが仕事の上で大切だと思っています。

2つ目は、自分自身のコンディション管理です。選手に直接触れるので、私の状態は伝染すると考えています。ココロとカラダのバランスを常に整えておくことに気を付けています。

──ご自身が健康的で美しくあるために気を付けていることはなんですか?

花田:私の場合は、よく笑って、適度に食べて、少しの運動を心がけています。最近は、週末だけですが30分から1時間ほどランニングをするようになりました。走り終わった後は、とても清々しいですね。「運を動かす」と言われている「運動」は、心身ともに健康的な循環を巡らせるために欠かせないです。数年前からフルマラソンに何度か挑戦し、完走しているのですが、久々にまた挑戦したいなと思うようになりました。

──今後の目標は?

花田:まずは、現場でのアスリートビューティーサポートを更に増やしていきたいです。表彰式の前にメイクの時間を創ってもらえることが少しずつ増えてきていますが、まだスポーツ選手とビューティーには距離があると感じています。スポーツをする方々が、自分の魅力や自信を引き出す手段として、ビューティーを取り入れることが当たり前の社会にしたいです。そして、アスリートビューティ―アドバイザーの育成を行い、仲間を増やしていくことが目標です。

他の記事を見る