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マラソン

2019/1/30

運動が苦手だった宮崎亜希がマラソンにハマったワケ(後編)「一人っきりじゃないって思えることは人生のテーマ」

現在フリーのランニングタレントとしての活動中の宮崎亜希さん。幼い頃、運動が大っ嫌いだった彼女が走り始めたのは、“わたしでもできた”という成功体験にあった。後編では、どのようにしてマラソンの世界に引き込まれていったのか、その経緯を伺った。

──宮崎さんが子供のころは、いわゆる「スポーツ」と「体育」の違いみたいなのが、今以上に色濃く残っていましたよね。

私、すごく疑問だったんですよ。自分の限界まで頑張って走っているのに、ゴールしても「残念だったね」って言われるのが。でも、そんなことを言われたら、もう悔しくて、泣くしかないじゃないですか。そんな嫌な体験しかしてこなかったんで、大人になって、順位をつけられずに、楽しんで走るということがとても新鮮だったんです。

──1番にならなくてもいい、勝たなくてもいいスポーツって、いいですね。純粋にスポーツを楽しんでいるということだと思います。でも、中には、苦しくてマラソンを辞めてしまう人もいるんじゃないかと思いますが、宮崎さんはなぜ走り続けられているのでしょうか?

もともと、仕事でストレスが溜まった時に、急に走りたくなっちゃって、近くの公園を、普通の靴で走ったりしていたんですよね。いま考えてみると、もしかしたら幼い頃からの体験に押さえつけられていただけで、ずっと走りたかったのかもしれないなって思います。何よりも、はじめて代々木公園を走った時の感動は、今でも忘れられないんです。

それに、汗をかくと、ストレスが解消されたり、頭の中が整理できたりするじゃないですか。しかも走った後の爽快感!!

──その後、マラソン大会出場や、フルマラソン完走まではトントン拍子で進みましたか?

いえ、そんなことはないんです。走り始めたら、楽しくなっちゃって、アホみたいに、週5回くらい5kmダッシュをしてたんです(笑)。いま思えば、その時は、今よりも速く走れていたと思うんです。でも、きっとフォームもひどかったはずだし、何より、すぐに足が痛くなってきてしまいました。朝起きて立っただけで痛くて、歩くのもままならないくらいでした。それで、整形外科に行って診てもらったら、足底筋膜炎とか言われて。その後には、肉離れにもなってしまいました。それまで運動なんてしてこなかったので、知識が全くなかったんですよね。準備運動とかアップの重要性がわからなかったですし、そもそも、筋力も付いてないのに無理しすぎてしまったのもあると思います。

結局、そんな無理がたたって、2年くらい走れなくなってしまいました。その時に、ある鍼灸院の先生に「クロスバイクを漕いだりして、心肺機能を衰えさせなければ、またすぐ楽しめるから」って言われて。もうその言葉を信じて、モデルの仕事の合間でしたけど、プールに通って走る動作をしたりして、リハビリを繰り返しながら、2年間過ごしました。

──そこまでできたのは走りたかったから?

きっと、最初に走った代々木公園での「私にもできるんだ」っていうのがあったからじゃないですか。また走りたいっていう気持ちがあったから、2年間もひたすらリハビリを続けられたのかなって思います。

──宮崎さんは自分のランニングチームも持っていますよね?ファンクラブみたいな感じですか?

ファンクラブなんて、とんでもないです。もともと、私が走り始めて間もない頃に、地元の近くの10kmのマラソン大会に一人で参加したんですね。その時、すごく寂しかったんですよ。周りは、着替えの場所で友達と話しながら着替えていたり、スタートラインに同じようなTシャツを着ている人がいたりして、みんな仲間と楽しんでいる人がたくさんいました。私は誰一人知らないから、心細かったんです。でも、周りを見渡すと、中には、一人でポツンと走っている人もいました。だから、絶対に私と同じことを感じている人がいるって思ったんです。そんな想いを込めて「AKI-RUNMATES」っていう名前にしました。


主催大会の参加者と談笑する宮崎さん

「一人っきりじゃない」って思えることって、人生のテーマじゃないですか。だから、「マラソンは孤独なスポーツだけど一人っきりじゃない」「私はあなたの大切な仲間」っていうのを英語で表したかったんです。でも、さっきも言った通り、私のファンクラブでもないし、私に会いに来てくださいというのでもない。
一人じゃない、仲間なんだっていうことに共感して集まってくれたランニングコミュニティなんです。おかげ様で、2013年に発足してから、16回開催しました。いろんな課題はありますが、協力してくれる方のおかげで、ずっと続けてこられています。

──大人になってからはじめてスポーツの楽しみ方を知ったっていう人が増えるといいですね。宮崎さんのような方がランニングの魅力とか、スポーツの楽しみ方を伝えることって、とても重要なことだと思います。これからも活動を応援しています。

はい、これからも多くの人に共感してもらえるように、活動頑張ります。どうもありがとうございました!

運動が苦手だった宮崎亜希がマラソンにハマったワケ(前編)「できたっていう達成感を感じて」

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