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マラソン

2019/8/29

真鍋未央(ランニングアドバイザー)が語る初心者ランナーへのアドバイス(前編)『お腹いっぱいにならないようなランニングとは?!』

学生時代から陸上競技選手として活躍し、高校卒業後には資生堂ランニングクラブに所属していた真鍋未央さん。現在はランニングアドバイザーとして指導にも携わる真鍋さんに初心者ランナーへ向けたランニングの“いろは”を聞いた。

三日坊主にならないような目標の立て方や、レースに参加するのに必要な準備など、これから本格的に走りたい人に向けたアドバイスを参考にしてみてほしい。

まずは“腹八分目”を目指そう

――今回のテーマは『初心者ランナー向けにランの楽しみを教える』です。どうすれば楽しみながらランニングを続けられるのか。初心者がどうしてもぶつかる壁が“モチベーションが続かない”ことだと思っています。

真鍋:そうですね。私はまず『お腹いっぱいにならないようなランニング』から始めるのをおすすめします。

――『お腹いっぱいにならないようなランニング』…といいますと?

真鍋:初心者の方は『数ヶ月後にフルマラソン走りたい。だから仕方なく練習しなきゃいけない』という目標から始めるパターンは結構多いんです。目標を掲げるのはすごくいいことですけど、それまでのプロセスを間違えてしまうと、続かなくなったり、怪我につながってしまいます。

 たとえば、学生時代にしか走った経験がない方におすすめなのは、5分歩いて、5分走ってのサイクルを3セット、30分間の運動です。これだけでも脂肪燃焼はできますし、誰にでも無理なくできる。慣れるまでは歩きを20分としてもいいと思います。慣れてくると、もう少し走りたい欲が出てきますが、そこを無理せずに抑えておく。お腹いっぱいになる前の“腹八分目”の感覚にして、また次回も走りたいと思えることが一番です。

――確かにそれなら続けられそうです。まずは無理のないレベルで積み重ねていくということですね。

真鍋:急に動き出しても、体はすぐには順応できないですからね。ゆっくり始めて、疲れたら一回やめても全然いいんですよ。そのくらい気持ちと体に余裕を持ってやることが重要です。最初から心が折れてしまったら、長くは続けられません。

――私もそうなのですが、学生時代は本格的にスポーツをしていたのもあって、どうしても『昔の自分に負けたくない』と思い、ついつい無理してしまうことがあります。

真鍋:そこは一旦忘れて、ゼロからスタートしてください(笑)。無理をすると、どうしても怪我につながってしまいます。学生の頃よりも体重が増えていたりすれば、体も余計負担もかかってしまうので、やっぱり無理せず、確実に少しずつやっていくことですね。ゆっくりでも続ければ確実に体重は落ちるし、筋肉もしっかり付いていきます。最初から欲張らないことですね。

――実際にランナーの指導をされていますが、初心者の方が陥りがちな間違いなどがあったら聞いておきたいです。

真鍋:練習のやり方を間違えてしまうパターンが多いですね。一番多いのはオーバーワーク。やりすぎなくらい走ってしまう人はよくいます。あとはガシガシ筋肉をつけてしまうこと。トレーニングのしすぎで、ランニングに必要のない重い筋肉つけてしまっては本末転倒です。私はマシンなどを使わない自重トレーニングで十分だと思っているので、体幹トレーニングなどをおすすめしています。それなら家でテレビ見ながらでもできますしね。

――モチベーションを保って長く続けるためには、一緒に走る仲間の存在は大きいと思います。そういった仲間を見つけるにはどうすればいいのでしょうか。

真鍋:今は各地でランニングのイベントがたくさんあります。そういうイベントに集まる人の中ではランニングのコミュニティーを作りましょうという動きもあるみたいです。ランナーのレベルに合わせてやってくれているところが多いので、目標が近い仲間も見つけやすいかもしれないです。

体型維持もモチベーションに

――真鍋さんがランにハマったのは、どのようなきっかけがあったんですか?

真鍋:私は中学生からずっと陸上をしてきて、高校、実業団、そこから社会人と続けてきました。その後、実業団を辞めて1年間フリーになって、アルバイトしかしてない時期があったんです。その1年間は車の免許を取ったり、自分の好きなことだけを色々やってきたんですけど、どこかつまらないと思い始めてしまいました。『私、なんか違うな』って。それまでがっつり競技に集中していた分、何かがプツっと切れたみたいでした。そのときにランニングをもう一回始めて、楽しさをあらためて知ったんです。

――走ることに対しての考え方は変わったということですか?

真鍋:それまでは好き・嫌いではなくて、とにかくいいタイムを出さないといけない“仕事”のようなものでした。ランニングを純粋に楽しめていなかった気がします。今は仕事でランニングのコーチをしていますが、走っていて楽しいし、気持ちいいという感覚になっています。妊娠中や出産直後は走れなかったですけど、それでも走りたいなと思うくらいに初心に戻ることができました。やっぱり体動かすことは好きですし、距離や記録に関係なく体をリフレッシュさせるために走りたいと思っています。

――今は走るのが楽しいということですが、どんなことがモチベーションになっているのですか?

真鍋:走った後の心地よい疲労感が想像できるので、走っているときはきつくても、頑張ろうと思えます。あとは、走ることで体のラインが変わってきている自分も想像できます。体型が維持できるという点もモチベーションの一つになっています。

 やっぱりコツコツと積み重ねること。欲張ったら続かない。そう思っておくといいかもしれないですね。

後編へ続く

取材/写真 石川遼

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